« 『身から出た鯖』 中崎タツヤ | トップページ | 窓の向こう »

『行け! 稲中卓球部』 古谷実

稲中は僕が青春時代に読んだ非常に思い入れのあるギャグマンガである。高校生の頃に新刊が発売されるのを待ち遠しくて仕方なかった。出たらすぐに高校の近くにある本屋へ行って購入し、帰りの電車で読むのだが大抵最後まで読めなかった。

面白すぎるのである。

このまま読み続けると、車内で大笑いしてしまい変な人扱いされるなと思って、いつも途中で断念していた。

お笑いの世界を見てもわかるとおり、男の方が圧倒的に笑いに向いている。だからギャグマンガというのは、あまり女性が登場しない。出てもそんなに活躍しない。だがこの稲中は、女の子がよく出てくる。それも重要なキャラクターとして。

稲中はギャグマンガであると同時に、恋愛要素が結構入っており、それが話を更に面白くしている稀な作品である。

僕の好きな回は第四巻、その46『竹田、おっぱいをもむ』である。

Thum_0004 部室に一番乗りを果たしたと前野が、その開放感から全裸になり股間を卓球台にこすりつける場面から話は始まる。その後、井沢、田中がやってきて似たような変態行為をする。そこへやってくる竹田(卓球部の部長)と岩下(竹田の彼女、ちなみにヘビースモーカー)がやってくる。

偶然、同じロッカーに隠れてしまった前野、井沢、田中。

二人で卓球を楽しむ竹田と岩下。休憩していた二人はいつしかいい雰囲気に。竹田にもたれかかる岩下。

「ねえ、今、一番したい事があるでしょ」と尋ねる岩下。

「あるよ」と竹田。

「せーので言ってみるか?」と岩下。

「わかった」と竹田。

頬を染めながら「キス」と告げる岩下だが、竹田は「おっぱいを……」と言ってしまう。

この辺りが非常にリアルだ。男性なら分かると思うが、中学生男子の頭の中を覗くと六、七割以上はエロい事ばかり考えている。

背中を向けて少し怒る岩下だが、おっぱいを触る許可を与える。ダイレクトに触る竹田に驚く岩下。

一方、その頃ロッカーでは井沢と田中がパンパンに股間を膨らませながら前傾姿勢で泣いている。

「オレの生きざま、とくと見てろよ!!」と意気込んで出ていく前野。

キョトンとする竹田たちに

「オイラももむぅ~~」とチョケたものの、撃沈し再びロッカーに戻ってくる前野。

「大人になったな……竹田……」と言いながらロッカーに入ろうとする前野がなんとも言えない切なげな表情を浮かべている。

何だかんだいいつつも、おっぱいの力は偉大である。

落ち込んでいる男性諸君は深夜に一人で「おっぱい」と呟いてみればいい。

きっと元気が出るから。

|

« 『身から出た鯖』 中崎タツヤ | トップページ | 窓の向こう »

おすすめマンガ」カテゴリの記事

コメント

やはり高田さんも古谷さん踏んでますか。僕も古谷さん踏んでます。作劇の方々の日記ブログ最近よく目を通しています。みなさん文章を書こうとしているだけに、毎日楽しみであります。

投稿: かなた | 2008年12月 2日 (火) 02時29分

コメントありがとうございます。お笑い好きとしては古谷実は外せませんよね。ぜひ、またお立ち寄り下さいませ。

投稿: 管理人 | 2008年12月 2日 (火) 02時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1117981/25820609

この記事へのトラックバック一覧です: 『行け! 稲中卓球部』 古谷実:

« 『身から出た鯖』 中崎タツヤ | トップページ | 窓の向こう »