『21エモン』 藤子F不二雄
僕はどちらかというと藤子F不二雄先生よりもA先生の方が好きなのだが、でもどちらの先生方も尊敬しているのには、間違いない。
中でも『21エモン』は、マンガがボロボロになるまで読み込んだ愛着のあるマンガだ。
この前、ボタンポン星の事をふと思い出した。
『21エモン』の最後の方の巻で、主人公である21エモンがボタンポン星を訪れる。
この星はハイテク化が進んでおり、何でも機械が代わりにやってくれる。
ボタンを押すだけで、全てが可能になっているのだ。
ちなみに、この上を行くのがボタンチラリ星で、ボタンを押すまでもなく、チラリと見るだけで事足りるという物凄いテクノロジーを持っている。
ボタンポン星は、ボタンチラリ星の人たちに劣等感を持っているのだが、それはさておきボタンポン星へ降り立った21エモンが、歩いているとベルトコンベアーに乗った老人たちがいる。どこかへ運ばれているのだが、不思議に思った21エモンが老人に尋ねると
「0次元に行くのだよ」
という答えが返ってくる。
「0次元って何?」と質問する21エモンに、老人は答える。
「この星では医療が発達しすぎて、死ぬ事ができないんだ。だから死にたくなったら0次元に入るんだよ」
老人の後ろの椅子に座っていた21エモンは慌てて、そこから脱出する。
小学生の頃に読んだのだと思うが、読みながらぞっとした記憶がある。
色々な人が指摘しているが、このボタンポン化現象は、現代の日本で進んでいる。
欲しいものがあれば、マウスをクリック(すなわちボタンをポン)するだけで、ネットで色々な物を買う事ができ、家まで配達してくれる。
そう言えば、福祉の発達している北欧は自殺率がかなり高いらしい。(日照時間の短さも関係しているらしいのだが)。
難しいもので人間というものは、過度なストレスに晒されると潰れてしまうのだが、全くストレスのない状態が続くと、今度は逆にそれが原因で鬱状態になる傾向にあるようだ。
このように優れたSF作品というものは、未来を予言する。
F先生、恐るべしである。
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コメント
手塚さんや、筒井さんもしかりですかね
投稿: Bro | 2009年7月10日 (金) 22時44分
コメントありがとうございます。
僕は筒井さんの小説をほとんど読むぐらい筒井ファンですが、ある宗教団体が政権政党になるなど、予言的な作品をたくさん残しておられますね。手塚先生もまた然りです。
投稿: 管理人 | 2009年7月11日 (土) 08時34分