警察出動
今日、僕のバイト先であるコンビニに二人の警察官がやってきた。大国町のコンビニでは、年に何度か物騒な事があるので、今までにも何度か警察には来てもらっている。
昨日の夜、関係者と名乗る謎の男が、勝手にバックルームに入っていったという事件があったので、店長が呼んだのだ。
しかし、被害らしき被害は特になかったらしく、店長も念のためという事で電話したらしい。
バックルームのドアが開いたままになっていたので、僕はレジを打ちながら店長と警察官の会話に耳を傾けていた。
年配の警察官が
「もしかしたら、前の店の人間が間違えて来たという事は考えられませんか?」
と店長に尋ねた。
実は僕のバイトしているコンビニの正面に、全く同じ系列のコンビニがある。
よくお客さんから「経営者は一緒なのか?」と聞かれるが、オーナーは完全に別である。
それを聞いた店長が、「その可能性は考えられますね。確認してみます」と店を出ていった。
お向かいの店長が、こちらの店へやってきた。防犯ビデオに写っているバックルームに入っていったという男を確認するためである。
「あっ……」
という呟きがバックルームから聞こえてきた。お向かいの店長の声である。
「彼は昨日からうちで働き出してるアルバイトです」
と衝撃の告白。
謎は全て解けた。
真相は、向かいの店で働くはずの新しいバイト君が、間違えてこっちの店にやってきて、着替え用とバックルームに入ったが、そこで違う事に気づいた。弁解すればよかったのだが、内向的なのか彼は何も言わず、向かいに店へと行き、そしてそこの店長にも事情を全く説明しなかった。
「何もなかってよかったですな」と警察官は笑っていたが、一人の人間の勘違いでここまでいろんな人間が巻き込まれるとは、迷惑な話だなと思った次第である。
それにしてもなぜ警察が店にいるのを確認すると、常連のお客さんはニヤニヤしながら「何があったの?」と尋ねてくるのだろう。みんな少しだけ嬉しそうなのが不思議だ。
| 固定リンク


コメント