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ドラえもん『森は生きている』

てんとう虫コミックス26巻に収録されている『森は生きている』を久々に読み返した。

昔に読んだことがあったはずだが、今読み返すとまるで読み方が変わってくるのが面白い。

あらすじはこんな感じ。

学校が終わっても帰宅しないのび太を心配し、探しているドラえもん。のび太は学校の裏山で寝転んでいる。

「ここで寝転んでいると、嫌なことを忘れられるんだ」とのび太。

山にゴミが捨てられていると、腹が立つというのび太を見て、ドラえもんは珍しく感心する。そして『心の土』という道具を出す。これをばらまくことで、のび太と山の間に心が通いあう。

毎日、山に赴くようになるのび太。木の葉やキノコで作ったベッドにのび太を寝かせたり、木の実を与えたりと、山もいろいろなサービスを施す。

居心地のよくなったのび太は、対人関係を絶つようになる。

ジャイアンやスネ夫からの野球の誘いは断り、夕飯の時刻になっても家に帰らなくなる。

心配したドラえもんが、のび太に説教をする。

「山より友達と遊べ」と。

しかし、のび太の心は変わらない。

そこでドラえもんは、『心よび出し機』なる道具を使い、山の心にお願いをする。最初は断った山の心。だが、ドラえもんの申し出を受け入れる。あえてのび太にいじわるをして、山から追い払うのだ。

こうしてのび太は日常へと帰っていく。

これが発表されていた時はまだ問題となっていなかったと思うが、引きこもりやニートと、山に安住するのび太の状況というのは酷似している。

山に篭ったのび太に対しての、ドラえもんの台詞が秀逸だ。

「ここにいれば誰にもいじめられないし、たべものも山が出してくれるんだよ!!」

という、のび太へドラえもんがこう告げる。

「たべて生きているだけでいいのか!! こんなことをつづけてたらきみはだめになっちゃう!! かならずだめになるぞ!!」

恐らくニートや引きこもりの人たちには、ドラえもんのように本気で怒ってくれる人間が周りにいないのだろう。

この作品はもちろん藤子F不二雄先生が描かれたのだが、かつてコンビを組まれていた藤子不二雄Ⓐ先生もまた、引きこもりという現代病をまるで予言したような作品(明日は日曜日そしてまた明後日もを)描かれている。

こちらは背筋が寒くなるような、バッドエンドだ。

こちらの作品については、また別の機会に記したい。

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