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『恐怖の告白』《創作物》

『放課後、校舎裏で待っています』

靴箱にそれだけ書かれた手紙が入っていた

からかわれているのかも?

なんて思いながら、私は授業後

きちんと言われた場所に脚を運んだ

けれど誰もいなかった

ああ、やっぱりか……

と少し残念な気持ちを抱えたまま帰ろうとしたその時

大きな影が向こうから近づいてきた

3年2組のジェイソン君だった

ジェイソン君はのっしのしとやってきた

右手にはいつものように斧を持っていた

今までは遠目で眺めたことしかなかったけど

初めて至近距離で見るジェイソン君は

巨大で威圧的だった

今日もおなじみのマスクをしていたので

どんな表情をしているのかは読み取れなかった

芝生まで歩いていったジェイソン君は

斧で地面に何かを書き始めた

ジェイソン君の怪力であっという間に

文字が地面に刻まれた

『ボクトツキアッテクダサイ』

確かにそう書かれていた

正直言うと混乱していた

別にジェイソン君が嫌いなわけではないけれど

付き合うとか、付き合わないとか

そんな風に思ったことなんて

ただの一回も無かった

黙したまま私をじっ見つめるジェイソン君

彼はきっと不器用だけど、優しい人なのだろう

マスクの奥にある瞳を見ると、そう思えた

「お友達からお願いします」

私がそう言うと

ジェイソン君は小さくガッツポーズした

メールアドレスを交換した私たちは

明日の日曜日に初めてデートすることになった

行き先はもちろんクリスタルレイクだ

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